「画像検査」の価格
先日、某メーカーの画像処理装置の販売店の方と話をさせていただきました。
その中で、「場合によっては50万円程度で販売することもある」と聞きました。
絶句です。
あるユーザーから「FIでシステム構築すると高い」と言われたことも理解できます。(一般にFIでシステム構築すると画像部分で100~150万円程度になることが多いです)
確かに機能的にあまり差が無いものは価格勝負にならざるを得ないところがありますが、販売工数を考えると利益はでないのではないでしょうか。利益がでなければ製品の改善も難しいのではないでしょうか。
また、50万で購入したものがほんとうに期待通りの働きをするものであるならば、もっと爆発的に売れてもいいはず。ということは現状の画像処理装置の能力は50万にも達していないとも。
では数百万円の画像処理装置はどうかといえば、処理方法自体は低価格のものと大きな差は無く、ほとんどが一品一様で作るための工数で価格が膨らんでいるに過ぎない。異論がある方も多いかと思いますが、あるユーザーで実施された比較実験でK社のアレを性能面で凌ぐことが画像処理装置メーカーは皆無でした。FIは性能面で完全に凌駕、コストは惜敗でした。
確かにエンドユーザーからすれば安ければ安いほうがいいのは間違いないとは思います。ただ本当に目視検査工数の削減ができるならば、画像処理装置の価格は200万円なら許される数字ではないかと思います。
現在の行き過ぎた価格競争はメーカーの性能改善のための余力を削ぎ、業界衰退の危険もはらんでいると思います。負のスパイラルに入っています。
私たちメーカーがすべきことは、まずエンドユーザーを満足させうるものを開発し、それを(エンドユーザーの価値観で)適正な価格で販売することでないかと思います。