検査速度の考え方 3
高速で動いているものを検査する際は、
いかに鮮明な画像(ブレがなく明るい画像)を取得できるかが鍵となります。
もう少し具体的にいうと、
露光中の移動距離を1画素未満にすること
がポイントになります。
経験上、目視検査の限界は、おおよそ1画素30μmです。
まずこの30μmがぼやけないようにすることを考えます。
そして、長さ100mmのものを1.0秒で検査したい場合を例とします。
搬送速度は100【mm/s】となりますので、
画ズレ許容幅30【μm】÷搬送速度100【mm/s】=露光時間0.3【ms】
つまり、露光時間を0.3【ms】(1/3,000秒)として、
明るい画像が取得できれば、検査が出来るのではないかと考えます。
逆に、明るい画像が取得できないという理由で、
露光時間を1.0【ms】(1/1,000秒)に固定した場合、
露光時間1.0【ms】×画ズレ許容幅30【μm】=搬送速度30【mm/s】
つまり、搬送速度を遅くしないと画像がぼやけることになります。
最初にポイントとして挙げた、
「露光中の移動距離を1画素未満にする」を整理すると、
露光時間を短くする
搬送速度を遅くする
と、もう一つ可能であるならば
1画素分解能を大きくする
以上3点を考えていくことになります。