20%の生産性向上

工業新聞などを見ていると、AIやロボットなどを用いた自動化の記事に目が行きます。それらの記事のほとんどで「投資金額は〇円」「〇%の生産性向上」と書かれています。

仮に「2000万の投資で20%の生産性向上」だったとします。

運用コストがゼロであれば、年間でX円かかっていた生産コストが0.2X円だけ減少することになります。1000万円/年かかっていたなら200万円/年だけ減少するだけであり、投資回収できるのに10年かかることになります。

実際は運用コストがゼロなんてことはありえません。20%の運用コストをかけて、20%の生産性向上ならば年間の生産コストは±0となり、初期投資はまったく投資回収できなくなります。

特に外観検査についてはもともと「400万/年の作業者が2人」なレベルの生産コストであることが多く、20%程度生産性が向上したところで投資回収はまず不可能。と考えると・・・記事を見ながら残念な思いになります。

リスクや運用コストも考慮し、売り手も買い手もWin-Winになるためには、
「400万/年の作業者が4人」な現場を「300%向上=作業者1人」にするぐらいのイメージが必要です。

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