自動製品検査について

これは「画像検査」に限ったことではありません。
現在、世の中に出回っているあらゆる「自動検査機」は、何らかの方法で検査対象物から「情報」を取り出し、その「情報」が期待したものかどうかで良否判定を行っていると思います。
ここで問題にしたいのは
・「検査対象物の全て」を有限個の「情報」として代表させることはできるかどうか。
・たとえできたとしても、「どこから」「どうやって」「どのような」情報を得るかを決定することは非常に難しいのではないか。
・その「情報」の期待値はどうやって決定するのか。そもそもその期待値の根拠は何か。
などなど。
高精度な計測装置を導入し、寸法などを1000項目を測定し、その1000項目について期待値どおりであったから「その製品は良品である」と言い切れるかどうか。かなり無謀なことをやろうとしているのかもしれません。
結局、自動製品検査は、人が「良品」を定義し、できる限り多くの手段を用いて良品と違うところが無いか検査する方法は無いような気がします。同じものである限り、どのような手段を用いても同じ結果が出るはずです。それが違っているなら何か良品と違う、それだけのことです。
ここで厄介なのは「良品のばらつき」です。絶対的な良品など存在しません。だからたくさんの「良品」から”統計的な良品範囲”を得るのです。そして、その範囲に入っているかを検査する。結果として、期待した値になっているかではなく、いかに揃っているかを検査するイメージになります。
これはFlexInspectorの方法論であり、たとえ「画像」という枠組みを外したとしても、やはり変わった考え方だと思います。が、「品質が良い=製品のバラツキが小さい」と考えるなら、そうおかしな方法ではないのではと思います。

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