全面を見ること
外観検査を自動化する際に重要な点の一つは「全面を見ること」だと思います。
目視検査の場合、手に取った時点から無意識のうちに全面を見ています。重点箇所以外でも何か異常を感じれば除去しています。
一方でカメラで検査した場合は、多くの場合「一瞬で一回だけ」の撮像&検査です。そのカメラの死角、裏側は全く検査していないことになります。そこにどんな大きな異常があったとしても関知しません。
よって「全面」を見ることは必須です。
ただ一つの面であっても、一部の寸法を測るだけ、一部の領域の面積を測るだけのような検査では、結局、その面全てを見ていることにはなりません。やはり「良品と比べる」ようなアルゴリズムで、その面全てを見る必要があるかと思います。
全面を良品と同じかどうかを全数検査する。そうするだけでクレームはほとんど無くなります。
問題が残るのは、良品がバラツキ過ぎているために良品の定義があいまいになっている場合と、手であおって特定の照明条件にしないと見えない異常がある場合のみかなと。その突破口も見つかってきているため、技術的には外観検査の自動化は難しいものでは無くなっています。
あとは・・・投資対効果の問題というラスボスが・・・