人海戦術の限界

外観検査なんか人を集めたらできるから、わざわざ自動化などする必要がない。
と私自身思っていました。多分、多くのモノづくりの現場もそうだったと思います。実際、従業員の3割以上が検査員という現場も見てきました。

そこに今回のコロナ禍です。

コロナが収束して生産量が戻ったとき、人海戦術で対応してきた工程はどうなるんでしょうか。

おそらく外観検査の自動化を検討せざるを得ない状況になってくると思います。
検討を始められる方にポイントをいくつか。

  • 検査員を完全に置き換えられるような自動化は容易ではない。
  • 検査員が手を使って対象物の姿勢を変えて検査している場合は難易度がかなり高い。逆に手を使っていない場合は容易。
  • 対象物の形状が安定しているものは、良品と同じかどうかを検査する方法が最も簡単で確実。短期で立ち上げ可能な唯一の方法。
  • 対象物の形状が不安定なものについては、ディープラーニングに可能性。70~80点程度の検査であれば実現可能だが、それ以上は未知数。
  • 最も重要なのは、対象物のハンドリングまで含めた検査速度。人よりも早く検査できないと投資回収できない。投資回収できない仕事は誰も幸せにしない。
  • 検出能力にこだわると自動化は前に進まない。

まずはコロナに収束してもらわないと、話は始まりませんが・・・

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