樹脂成型品の検査 その後
先般、円筒形の樹脂成型品の外観検査のため、
PC・ソフトウェア・照明に加えて
回転ステージを持参して
お客様に、1週間程ご利用いただきました。
側面を回転させながら、エリアカメラで15回程分割撮像/検査する設定にしていたのですが、
使って頂いて問題点が分かってきました。
製品の色味が良品でもバラつくのです。
型の洗浄直後と、時間が経過した後で色味が変化してしまう傾向が見られました。
そうなると、良品登録を増やしていっても良品範囲が広くなってしまいます。
良品範囲というのは、良品の輝度(濃度)のサンプリングによって決まります。
良品範囲が狭い場合とは、例えば輝度値100~110
これに対して良品範囲が広い場合とは、例えば輝度値80~130
NGがあった場合、
前者の検出能力は高いですが、後者は低くなります。
今回は後者の傾向が見られました。
NG箇所と通常部分の輝度差が、大きければ問題ないのですが、
拾えないNGが出てしまったので、
ちょっと装置化で進めていくのは難しいという判断になりました。
運用上、良品登録をロットごとに分ける等の方法が考えられますが、
運用しづらいということであれば、
装置化は止めた方が無難です。
結局、
製品がいつも安定して同じかどうか
検査の難易度はいつもここに行き着きます。