カメラの選択基準
工業用カメラのメーカーは星の数ほどありますが、当方が重視したいポイントは、
1)納期
2)使いやすさ
の2点。
FIはソフトウェア開発の必要が無いため、予算どりから稼動までが極めて短くなります。
そのため「受注生産」「納期1ヶ月以上」というのは大きな問題があります。よって「即納可能」ということがきわめて重要になります。
また「即納可能」であるということは故障時の代替品の入手が容易であるということでも重要です。
そう考えるとSONYや東芝テリーなどの国産メジャーメーカー製が推奨できます。
XGAクラスまでであれば価格もこなれており、100万画素以上の高解像度カメラでなくても検出能力を発揮しやすいFIの特性と合わせることにより、コストパフォーマンスの高いシステムが構築できます。
使いやすさという点では、バックパネルにDIPスイッチがあるタイプを推奨します。コストダウン目的なのかどうかはわかりませんがRS232Cで設定するタイプのものは、設定が大変な上、設定状態が確認できないため推奨できません。
さらにCameraLinkのデジタル接続カメラとなると、CameraLink規格に含まれるシリアル通信機能により設定を行うものが多く、CameraLinkボードが無ければ設定変更が出来ない。CameraLinkボードごとにシリアル通信の使い方が異なる。さらに、難解なカメラ取説を解読しカメラごとに異なるコマンドを打ち込まないといけないという、使いやすさから見れば最悪な状態。業界主導で小型コネクタの策定などをやっているようですが、それよりも「使いにくい」という点をどうにかして欲しいところです。
「アナログ接続カメラよりデジタル接続カメラは画像がキレイ」と謳っているカメラメーカーが多いのですが、どれぐらい違うのかを明確に示すデータは見たことがありません。「コスト重視ならアナログ接続」「高速な転送速度が必要ならCameraLink」というのが正しい選択の方法だと思います。
以上より、
白黒カメラならば"SONY XC-HR70"
が最も推奨できるカメラになります。
カメラ業界の人も同じことを感じているのでしょうね.今度決まるGenIcamという規格では,CamraLinkとか1394とかのインターフェースを問わず,各社同じソフトでPCから同じように制御出来るようになるみたいです.
早くそうなって欲しいですね.
コメントありがとうございます。
FlexInspectorは画像処理ライブラリHALCONを用いて構築されていますが、このHALCONでは各社のボード、カメラが統一的な枠組みで処理されるため、ソフトウェアから見るとメーカーの違いやエリアかラインかの区別もありません。FlexInspectorはこの恩恵もあり、多様なボードやカメラで動作させることが可能です。
現在、動作が確認できているもので
[銀河++M2/M4]
SONY XC-HR50
SONY XC-HR70 (80万画素)
JAI CV-A1 (130万画素)
CIS VCC-G20S20 (130万画素)
CIS VCC-G20U20 (200万画素)
[銀河デジタルCL2]
TAKEX TL-7400RCL (7400画素ラインセンサ)
東芝テリー CSB4000CL (CMOS 400万画素)
東芝テリー CS6910CL (カラー)
[PicPortColor]
NTSCカメラ
[DirectShow]
ImagingSource DMK2104F (IEEE1394接続)
[MATROX Meteor2-Digital]
TAKEX FC1320
などなど。基本的にHALCONでドライブできるカメラ&ボードなら動作可能です。