受託開発の闇
あるソフトハウスの方とリモートでお話させていただきました。
画像処理などのソフトウェアを受託開発されているとのこと。
開発環境、機材などは、基本、客先指定で行っているとのこと。
それらに対応するために、幅広い知識、経験をお持ちであると感じました。
その一方で・・・仕事、たいへんだろうなと。
自分も通ってきた道、想像ができます。
外観検査の自動化のためのソフトウェア受託開発に限ったことかもしれません。
「人の代替」を目的としている以上、削減できる検査員の人件費を超える予算はつかない。
検査の対象物はバラバラであり一品一様。100件の案件を受託すれば、100種類のソフトウェアの保守が必要になる。
人の感覚の自動化ゆえ、定量的な仕様書が存在しないことが多い。あったとしても仕様書が機能しないことが少なくない。
すばらしいソフトウェアが作れたとしても、守秘義務の縛りで展開が難しい。
これでは、もたないです・・・会社も技術者もつぶれます
弊社の場合、
早々に、汎用的な外観検査の手法を「標準ソフトウェアFlexInspector」にまとめた。
客先要求は標準ソフトウェアを拡張することで対応。どんどん汎用性が高まった。
そのためソフトウェア開発のマンパワーに余裕ができた。
前もって検出能力などが確認できるようになり、導入後のフォローが減った。
客先で実績を上げることでリピート率が8割以上になった。
ハードウェアもセットで販売することで、サポートが楽になり、また利益を膨らますことができた。
投資対効果が大きい設備に関しては自社対応することで、さらに利益を膨らますことができた。
投資対効果が大きい設備ゆえリピート受注も多くなった。
得られた利益で、次の技術開発費用も賄えるようになった。
と20年かけて。
受託開発から離れたことが一番大きかったと改めて思います。