鋳造品の外観検査
様々な製品の外観検査を手がけてきましたが、
難しいタイプの製品があります。
例えば鋳造品の「打痕」だとか、「巣穴」だとかは難しくて、
ベストな答えは見いだせておりません。
というのは、鋳肌の表面は凸凹していて、一定のパターンが無いからです。
上記写真は、ある鋳造品の「なだらかな打痕」です。
色々な方向から照明を照らして、
ようやく打痕らしきものが見えるようになりました。
(中央部分のやや右下)
しかし、表面の凸凹が白くなったり、黒くなったりするために
単純な良品登録の方法だと良品範囲が広くなってしまいます。
そうなると、このNGとしたい打痕は良品範囲に入ってしまい、
検出ができなくなってしまいます。
こういった打痕や巣穴を安定して検出するためには、
照明を色々な方向から照射させて、検査していく必要があります。
また平滑化フィルタのように、細かい凸凹は消してしまうという方法もあります。
しかし、その処理でNGとしたい打痕自体が消えてしまう可能性もあり、難しいところです。