メーカーによる実験と実機の結果が違う理由
画像検査を検討する際にまずメーカーに検討依頼を出すのが一般的です。
多くの場合、いくつかのNGサンプルを預け、検出可能かどうかを検討してもらいます。
そして検証レポートを出してもらい、それを元に実機に展開します。
で、実機に投入してみると何か違う・・・となるのが少なくありません。
考えられる理由はいくつか。
1)メーカーによる実験は、「欠陥ごと」にチューニングされた結果であることが多い。
2)実験室の理想的な環境に比べ、実機の環境が思わしくない。
と思っていたのですが、そうではなさそうです。
いわゆる「欠陥サンプル」は「ロット間バラツキ」や「経時劣化」により「ノイズ」が非常に多い状態になります。実際の検査環境においては「同一ロット」であり「キレイ」で、「ノイズ」が少なくなりより欠陥が際立つようになります。実は実験室より実機の方が環境がいいことが多いようです。メーカー側からすれば無理やりチューンせざるを得ないのかもしれません。
結局のところ、製品レベルの良品サンプルで評価しなければいけないと思います。
・どの程度良品と判断されるのか
・どのようなものが不良と判断されるのか
・ロット間でどの程度違いがあるのか
・操作性はどうなのか
・ほかに展開できるものはあるか
などは「現場」でトライしないと分かりません。
「自分たちで見極める」という姿勢が成否の鍵だと思います。