主観の自動化
外観検査の自動化は、主観の自動化、感覚の自動化。同じように画像処理を用いても、位置決めや計測や文字読み取りなどは客観の自動化です。
客観の自動化であれば、その良し悪しは明確なのですが、主観の自動化は現場作業者の感覚に合うかになります。
さまざまな作業の自動化が進んでいますが、外観検査だけが思うように自動化できない理由はここにあると思います。研究室でいくら研究を行っても答えはでませんし、カタログスペックで選んだ画像処理装置を取り敢えず付けても答えはでないでしょう。まして仕様書ベースで導入判断するなど論外です。
私は主観の自動化は「やってみる」しか答えはないと思います。やってみて感覚が合えば導入する。合わなければ自動化しない。無理な自動化は不幸を招くだけです。
今回、汎用の産業用ロボットと外観検査カメラを組み合わせた効果として「やってみる」が容易になりました。実際に、あるサンプルではお客様立会いのもと、角度を変えながら18回撮像&検査のN増しトライを行い、欠陥検出能力、良品率、検査時間の確認など、より「導入後に近い」トライを行いました。