10年
1999年7月創業の弊社は10周年を迎えました。
ご指導いただきましたユーザー様、ご協力いただきました関係会社の皆様に謹んで御礼申し上げます。
10年前はWindowsNTが出始めパソコンの信頼性が上がってきた時期。「これからはパソコンで画像処理システムだ!」と前職を離れ独立。前職ではアセンブラレベルで画像処理をやっていたこともあり、パソコンに移行しても「自社オリジナル」で開発をやっていました。
転機になったのは、あるユーザー様から「HALCONを使ってシステム開発を」というお話をいただいたとき。開発効率の大幅な向上、柔軟かつ強力な位置決め技術を目の当たりにし、「もはや自社オリジナルに拘る時代ではない」と感じました。その後、そのユーザー様からの紹介でリンクスのビジネスパートナーとなり、HALCONでの開発実績を積んでいきました。
ただ、すでにこの頃から感じていたのかもしれません。
いくらいいツールを使ってユーザー様の要求(=感覚)に近づけていっても、新たな不良モードが見つかる、新規に品種が追加されるなど「終り」が来ないことを。HALCONなんて高機能なツールを使っているばかりに「もう無理です」が言えないだけに余計に深みにはまりやすいことを。
そんな中見つけたのが、HALCONのVariationModelという機能です。
ある案件で試しに使ってみたら・・・驚きの検出能力を発揮しました。
それも汎用性も兼ね揃える方法です。
これをまとめあげてリリースしたのがFlexInspectorです。もう5年以上前の話です。
これを展示会へ持ち込んだところ、反響が徐々に大きくなっていき、かなり多数の引き合いをいただくようになり、何にも代え難い経験を積ませていただきました。おそらく、カスタムで受注開発を行っていたら、こうはいかなかったと思います。
また私自身、FlexInspectorに教えられたことは多く、実は売り文句のほとんどは「後付け」です。
私がセミナーなどでお話しさせていただく内容はほとんど、FlexInspectorとともに現場で経験してきたことにすぎません。技術論では決して解決しない問題がこの業界にはあります。それを堂々と正面から切り込めるのは、FlexInspectorという武器をもつ当社だけではないでしょうか。
しかし、まだ沢山の課題は残しています。
まだまだやらなければならないことは多いと考えています。
10年先は全く想像はつきませんが、一歩一歩着実に進んでいきたいと考えています。